寒い寒いと手を擦り合わせつつも酒が無いとかなんとかで、便利な24時間営業に二人で来たのは数分前。店内は少し篭った感じの暖房が利いていて風呂上がりだった自分には暑く感じた。
なのに、隣の猫背になった男は未だに手を擦り合わせている。マフラーにスウェット。
自分はスウェットのみ。
いや、そんなに寒くないだろう。
目当ての物をカゴに投げ入れ会計を済ませる。猫背の男について店からでる。

「げ」

温度差に隣の男、佐助は変な声を出してその次には人の肩を抱いてきた。
暗いからといってそれは無いだろう破廉恥はやめろと手を払い除けようとしたら、その手を掴まれた。

佐助の異様な手の冷たさに些か驚く。冷え性も不便だなと佐助を見上げると唇にキスが落ちてきた。

この展開の早さに意味が分からないし、ついていけない。

困惑した目を向けるが、佐助の顔も外灯が過ぎたことで見ることができない。
ガサリと袋の中で酒やら菓子やらが擦れた音がやけに響く。
袋を手首にかけ、佐助の指が顎を掬い、またキスをされた。
袋の中の酒が俺の胸に当たって、またガサリと音が鳴った。

「旦那…ぬくい…」
「馬鹿にしておるのか」
「なんでよ、」
「体温が高いのは…」
「子どもの証拠?」

黙ると喉の奥でくつり、と笑われる。肩を抱いていた手はいつしか俺の手を離して、逆の佐助側の手が握られていた。歩みを止めていたが、佐助が俺の手ごと進むので引っ張られる様に歩き始めた。

「佐助…」
「あっためて?…旦那が」
そう暗闇から聞こえる声は実に楽しそうだった。




「っん…破廉恥…」
「うん、そうだね」

家についてからの佐助は早かった。なにがって。何もかも。
買ってきた物をそこら辺に投げ捨て、ベッドに押し付けられて、見上げる先にはニヤリと笑ってマフラーを外す佐助。
抵抗なんてものする暇もなくスウェットの裾を胸元までたくしあげられ、あの冷たい指先で弄ばれる。それに堪えているといつのまにやらスウェットは剥ぎ取られ、下も剥ぎ取られていた。
(いつのまに…!)

一糸纏わぬ姿に佐助は満足したようにヘラリと笑った。
(この、変態が、)

ユルユルの顔の筋肉を指で摘まんでやるとそのままキスをしてきた。咄嗟のことに指を離してしまい、シーツに縫い付けられ、深いキス。
舌が甘い吐息と共に口腔を犯す。逃げる舌は意図も簡単に絡み吸われた。
その後は馬鹿になったのかと思うぐらい佐助の舌に自分から舌を絡ませる。
チュッと時折鳴らされるリップ音が酷く鼓膜を揺さぶり誘惑する。脳髄が蕩けるとはこう言うことなのかと涙目で佐助の顔にピントを合わせる。
視線に気がついたのか佐助は唇を離す。その際銀糸を伝わせる様が男臭くて息が詰まった。

「さす…け…」
「腰…抜けちゃった?」

ヒヤリとする指先が暖を求め肌を滑る。腰を撫でられ背が戦慄く。
また逆の指先は首筋からツッと滑り胸の突起を掠められる。その焦れったい愛撫と冷たすぎる指先に、目元にキスを執着にしてくる佐助を睨んでやった。

「そーんな可愛い顔で睨まれても…」
「指先が凍っておるのかお主は!…へっぷしっ」

最後に佐助の顔にクシャミを一つ。悪気はない。

「ちょっと、旦那ぁ…」

色気ないなぁ、なんてブツブツ言う佐助に、そんなものあってたまるかと食って掛かる。
それに、そうですか。と、厭らしい笑顔付きで答え、膝裏に手をかける。
まさかと思い起き上がろうと腹に力を入れるも、遅い。
これでもかと、足を開かされた。ここまでくると罵倒の言葉すら出ず放心しか出来なかった。しかし、それも束の間、双丘を熱いもので触れられたと思ったら窪みに圧迫感。
喉を反らせ空気を吐き出すことも儘ならなかった。

「ぁあっ…ひっく…」

もう羞恥やらなにやらで頭の中は真っ白、生理的に流れる涙を溢れさせることしかできなかった。
熱を持っていた窪みに今度はヒンヤリしたものが挿入を共に繰り返す。
要するに、佐助の舌と指で。
ぐじゅぐじゅに解される窪みに唇を酸素を求める魚のように開閉させ、だらしなく涎を垂らし喘ぐことしかできない自分に嫌気がさす。
更に自分の主張を始めたものがドロドロとイヤらしい先走りを溢れさせ痛いぐらいに張っているのが分かって股を早く閉じたくて堪らなかった。
それを知ってか知らずか、佐助の笑う声が下から聞こえたかと思うと、主張するモノを握りこまれ扱かれた。

「アッ…ひぅっ」

ヒュッと息を吸い込み喉を反らせる、すると舌と指を抜き首筋へと上がってきた佐助に首筋を吸われ、喉仏を型どるように舐められる。先程まで自分の孔に埋まっていた指は熱を含んだまま耳を擦ってくる。

「やぁっ…はぁ…んっ…んぅうっ」

馬鹿みたいに声が漏れる。自分の弱い部分を執着に攻める佐助に我慢も限界になり、吐精をする。
水音をさせながら腹に熱い液体が降り注ぐ。羞恥もここまでくれば欲で霞がかり、佐助の首筋に抱きつき強請ろうとするが、

「もっ…ァアッやんっ」

佐助の熱が逃げた指先で尖っていた胸の突起を捻られる様に摘ままれ引っ張られる。更に先程出した精液を塗り込む様に捏ねる。

「腰…揺れてる、」
「らってぇっアァッ…もっ…やらぁっ」

執着に乳首を弄られ頭が変になりそうで(既に変になっているのかもしれない)佐助に抱きつき、股を腰に擦り付ける。

「佐助のっ…さすけの…ほしいっ」

太ももの裏を圧され窪みに熱くて太いものが躊躇なく押し込められる。
だらしない自分の中心は呆気なく精をぶちまける。
声をあげようにも佐助の唇で覆われた唇は喉の奥でくぐもった声しか出せない。
グチュリグチュリと挿入を繰り返す。腰が勝手に揺れる。
ギリギリまで抜き一気に肉壁を擦りあげる。佐助のそんな律動に頭がおかしくなる。

「旦那っ…出すよ…」

掠れた重低音が耳を犯し、呆気なくイッて、孔を締め付けた自分の中に佐助は濃い精を放った。

「あっ…んぁああ…ひっ…はァアッ…」

ベッドへと滑り落ち、上から中にへと注がれる精の量に躯を震わせ息をついた。
ズルリと抜かれた孔から佐助の精液がドロリと溢れ落ちるのを感じ、少し勿体無いなんて感じた自分に笑いがでた。

「気持ちよかった?」

涙で視界がボヤけるのを佐助の指先で拭われ、そのまま頭を撫でられる。
火照った身体に佐助の指先のなんと気持ちのいいこと。もっと撫でてくれと頭を少し押し付ける。そしたら、また喉の奥でくつり、と笑われる。

「…旦那がいれば、冷え性でも困んないや」

佐助のそんな甘い囁きに頬を緩めて、冷たい指先に触れるキスをしてやった。
その指先が熱をもった気がした。



冷え性の彼が求めるのは







>>姫弥さんキリリク品。
姫弥さん、キリバン踏んでくださりありがとうございました!
大変遅くなってしまい申し訳ありません。
現代佐幸で甘裏とのことで。いかがでしょうか。←
すごい駄文で申し訳ありません。
裏になってないような。
というか、佐助さん…早漏れ疑惑(お前っ!)
佐助は冷え性だなと言う妄想←
そして幸村は子ども体温。
しかし、いつの季節だ…。

こんなんで宜しければ、姫弥さんのみお持ち帰りください。
それでは!ありがとうございました!


竜弥


title:にやり






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