2009/12/17 14:07

「っ…げほっ…」

隣で噎せたのを喉の奥でくつくつと笑う。
そしたら口と鼻を手で押さえた幸村が涙目で睨んできた。
煙管を幸村と別方向へ向け、ニタリと口角を上げた政宗が煙管を持っていない方の手で幸村の髪を撫で付けた。

「莫迦にしないでいただきたい」

そう、鼻声で言われ政宗は掛け布団に顔を埋め笑いを堪える。その様子に幸村は身体をお越し政宗に詰め寄った。
自分とは反対側にある煙管を引っ付かんで口にくわえる。
政宗が、あ。と言う前に幸村は盛大に息を吸った。

「ぐっ」

小さく呻いた後に政宗に煙管を押し返し、ごぼごぼと噎せる。
それに、今度こそ耐えきれなかった政宗は腹を抱えて笑った。

「お前本当に馬鹿だな」
「うっうるさ…ごほっ…げほっ」

政宗は幸村の背を撫で煙管に唇をよせた。
それを横目で見詰め幸村は溜め息を吐き出した。

「政宗殿が…格好よすぎるからいけないんでござるよ…」

幸村の言葉に驚きつつも、真剣な顔で言った幸村に冗談じゃないんだなと苦笑した。

「今に始まったことじゃねぇさ」


口角を上げた気丈夫の顔が目の前に出てきて、見惚れた途端にこれだ。
幸村は性急な接吻に身体を引いたが、政宗が煙管を床の間に置いたのを視界の端にとらえた瞬間抗うことをやめた。
すぐに敷き布団に身体を縫い付けられる。
口腔を苦いような甘いような刺激が駆け巡り、嗚呼またこの男になにもかも喰われるのだと、えもいわれぬ感情に身体が震えた。
自分から舌を絡め、唇を甘噛みして漆黒の髪に指を絡める。

「甘い…」
「…よく言う、」

そう言って笑った政宗にまた幸村は接吻を求めた。




貴方の味が恋しい




>>政幸が書きたくて撃沈(__)
本当に煙草ネタ大好きだ。
現代でも書きたい。



竜弥


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