2009/10/16 10:25

「ねぇ…お姉さんって大学生?」

いらっしゃいませ、いつもありがとうございます。とお決まりの接客用語を並べて、台の上に置かれたパンとペットボトルを手にとる。すると頭上からいきなり声をかけられて暫く固まった。
この中性的な顔立ちと後ろの一房だけ伸ばした髪の毛の所為で時々女と間違えられることはある。しかしバイト中にいきなり言われることなど今まで無かった。
ソロリと失礼な客を一目見てやろうとパンとペットボトルから目を離した。
派手な色の髪の毛はバンドで上にあげてあり、いかにもチャラチャラした高校生。
たしか常連客だったような。

「…」
「あ、俺あっこの高校いってんの、猿飛佐助っていーます、お姉さん」

向かいの高校を指差しながら自己紹介。オマケにまたお姉さん。なんて言われた。
誰もお前の素性など聞いてないし自分はお姉さんではないし、しかし相手は客。どうしたものかと考えていたら、顔をズイッと覗きこまれた。

「お姉さん、大丈夫?」
「っ…(近い…)」

大丈夫です。と返すとそっか良かったと呟いて破顔された。不覚にも何て言うのか、胸の内が擽ったいような妙な感じに囚われた。

「俺…お姉さんのこと好きになっちゃった、付き合ってくれる?」
「…は」
「あ、レジ打って、真田さん」

そう言われてやっと後ろがつっかえていることに気づいて焦ってレジに通す。青年にお金を貰い、釣を返す。
するとお金ごと手を握られて、また来るときまでに考えといて。と、真面目な顔で言われた。そのあとにまた笑顔を返されてそのままコンビニを出ていってしまった。
暫く呆けていたらしく次のお客さんに声をかけられるまで固まっていた。



アレは単なるナンパ!!

(じゃあ、この胸の動悸はなに?)



>>コンビニのバイトしてんだから一度はやっときたかったコンビニネタ(^q^)
竜弥はこんなことないがな(^q^)不憫
続きます多分←


竜弥


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