2009/09/24 12:15


英和辞書を貸してくれと一時限目に借りに来た佐助は、昼を挟んで五時限目になっても返しに来なかった。
今日の英語の授業は六時限目。非常に不味いと思い、重たい身体を引き摺りながら四階から一階の佐助のクラスへと足を運んだ。
クラスを覗き込むと佐助の周りに元親殿と慶次殿、あと政宗殿が腹を抱えて笑っているのが見えた。
佐助を囲むと言うよりは、辞書を囲んでいるようにみえた。しかも、あの辞書は自分の…。

「佐助…俺の辞書…」
「あ、ごめんね返しにいこうと思ったんだけど思いの外手こずっちゃって」

何をどう手こずるのか首をかしげると、周りがゲラゲラと笑い始めて、目を丸くするしかなかった。
そんな三人に佐助は、煩いよバレたらどうすんのと、何がなんだか分からないことを言って此方を見た。

「ねぇ、旦那…辞書って結構…愛叫んでるよね」

なんのことだと言おうとしたら予鈴がなってしまい慌てて四階までかけ上がった。
椅子に座り呼吸を整える。
先程の佐助の言葉が気になりつつも、苦手な英語の授業は今回は真面目に受ける。(前回は赤点だった、)
分からない単語があった時は辞書をひく。と、先程辞書を貸していた幼なじみが言っていたので、素直に辞書をパラリと開く。

すると所々に蛍光ペンが走った跡が見えた。
こんなに蛍光ペンを使った覚えがあったかなと、引かれている単語を読み取る。
まさかと思って更に真新しい蛍光ペンの跡を辿る。
一つの単語のみに引かれた跡に、呆れるを通り越して恥ずかしくなって、真っ赤になっているだろう顔を机に突っ伏した。

LOVEのオンパレード
(これで今回も赤点決定!!)



>>辞書ネタはよくありますよね。一度やりたかった…。が、しかし、なんだこりゃ(・ω・´)←
幸村は一年、佐助達は三年。熊だけはダブり←いつもだな

竜弥


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