2009/09/06 17:58


「なにをしておるのだ」
首筋にかかる幸村の声が少し擽ったいのか、佐助は身じろぎながら幸村の首元から顔を上げた。

「なにって…なに?」

何を言われたのか分からず幸村と顔を見合わせながら佐助は問う。
幸村は怪訝な顔を佐助に向けた。
「なんで…こんな恥ずかしい…赤ん坊ではない」

幸村は今、佐助のあぐらを掻いた上をまたがるように座わらされている。

「好きだから抱き締めてるの…だめ?」
理由はそれだけ。と言うと、見る見るうちに真っ赤になった幸村に破顔した。

「かーわいいんだから!旦那は!」
「うるさい……莫迦者めが…」


(もっともっと、
抱きしめさせてください)




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