食堂から、足早に自室へと急ぐ。

私とした事が隊服にカレーうどんの汁を飛ばしてしまいました。しかも豪快に。

「エリートの恥ですね…」

早急に着替えなければ。


自室につき、タンスの取っ手に手をかける。と、違和感が。

「……」

―まさか。

嫌な予感と共に、ゆっくりと取っ手を前に引く。妙に重たい。

『ぷっはー!こんにちは佐々木さん!大好きです!』

毎度毎度、殺されたいのかこの女は。

「…刀と銃、どちらがいいですか?」

『佐々木さんにはどっちも似合うと思います!』

タンスの中で仰向けのまま、親指を立てるバカ。

「斬殺されたいのか銃殺されたいのか聞いているんです」

『佐々木さんのキッスで殺してください!』

「ほう、両方ですか。さぞ無惨な死体になるでしょうね」

『あ、佐々木さん。隊服に染みついてますよ!カレーうどんかな?』

「……」

『佐々木さんもカレーうどんには適わないんですね!何か可愛い…』

パンッ。

「撃ち殺しますよ」

『だからキスで殺してくださいって!…あ、ちょっと待って閉めないで!』

「そこで窒息しなさい」

『佐々木さんの隊服に埋もれるのは幸せですけれども!』

「では、さようなら」

『待って待って、一人じゃ出れない!佐々木さん!佐々木さーん!』


タンスの奥から、こんにちは!


(メル友になりますから!……ぷは!)
(早く携帯を出しなさい)



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この前のジャンプの「こないだカレーうどんの染みとったばっかなのに」っていう佐々木さんのセリフから妄想が広がった。あの隊服、白いから大変だよね。

title by『まねきねこ』様

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