We love you.(serious ver.)


 


 得意な事が違っても。
 性格が全く違っても。

 やっぱり双子は双子。

 その本質は全く一緒。



 じゃなきゃ、



 こんなあたしに二人してぞっこんだなんて、有り得ない。






『We love you.』



 もうすぐ二人の誕生日。
 何が欲しいかと尋ねたら、

「君」
「お前」

 異口異音、但し同義。

 ……生憎あたしはモノじゃないし、ヒトにあげられるモノでもない。



「ちゃんとプレゼントできるものにして頂戴」

 って言ったら、

「いいよ。君を僕にプレゼントしてくれたら」
「ってかお前以外要らねー」

 そう返ってくる。






 ムリだよ。あたし、選べない。

 だから、あなたたちが選んで頂戴。



 封筒が四通。
 当たりが二通。外れが二通。

 好きなのを一通、選んでね。

 どっちかが当たりを引いたら、あたしは彼のモノに。
 どちらも外れを引いたら、あたしはどちらのモノにもならない。

 そしてもし、二人が当たりを引いたら――



 あたしは二人のモノになるから。



 だから、選んで。あなたたちが自分で選んで。
 あたしは全部、あなたたちに委ねるから――






 二人があたしの元にやってきた。それぞれの手に、封筒がひとつずつ。



「ちゃんと選んだよ」

 雅季君が封筒を翳す。

「結果、知りてぇか?」

 雅弥君がニヤリと笑う。



 運命はもう、決まっているのに。
 あたしは祈るように天を仰いだ。

 ああ。あたしは、どうなるんだろう――?



 




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