「好きです、先輩。ずっと、好きだったんです」

泣きそうな俺の頭を、先輩は優しく撫でながら、

「知ってたわよ?私もね、実はずっと想ってたもの」

最悪のハプニングの後の、最高のハプニング。

頭から全部、溶け出しそうだ。

あんなに、冷めた体が、芯から熱く血潮がたぎるようで。

「愛してます、先輩」

勢いづいた俺に、笑う先輩。

優しく頬に、口づけをくれた。

照れたみたいな先輩が、可愛いと思う。

今日は、幸せだと思えたりして。

(海には、二度と行かないだろうが)


だって俺、泳げねぇんだもん。

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mae : ato bkm
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