朝は晴れていたのに。

終業のチャイムが鳴って、飛び出した空は曇天。

偏頭痛持ちの頭が、心なしか重い気がする。

自然、ため息がもれて哀しいような、寂しいような気持ちで満たされゆく心。

俯く私は、駅への道を黙々と歩く。

いつもそう。私はひとり。

行きから、帰りまでずっと。

たまに、声をかけてくる奴もいるけどね。

そういう奴は、物好きな変人か、フレンドリーを気取る派手な奴らだけ。

話なんて、合わないとわかってるくせに。

でも少し、少しだけ、嬉しい私がいる。

なんだか、無性に人を求めている自分に気付かされて悔しい。

長続きする関係は、この学校では持てないままに時に流されていくばかり。

高校も二年生になるというのに。

受験に失敗して、滑り止めの高校に入って。

この学校に望むものなんて何もない。

こんなことなら、友達と同じ高校に入って、何となく楽しんで、卒業出来たらよかったのに。

後悔先に立たずとは、こういうことね。

- 1 -

mae : ato bkm
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -