朝は晴れていたのに。
終業のチャイムが鳴って、飛び出した空は曇天。
偏頭痛持ちの頭が、心なしか重い気がする。
自然、ため息がもれて哀しいような、寂しいような気持ちで満たされゆく心。
俯く私は、駅への道を黙々と歩く。
いつもそう。私はひとり。
行きから、帰りまでずっと。
たまに、声をかけてくる奴もいるけどね。
そういう奴は、物好きな変人か、フレンドリーを気取る派手な奴らだけ。
話なんて、合わないとわかってるくせに。
でも少し、少しだけ、嬉しい私がいる。
なんだか、無性に人を求めている自分に気付かされて悔しい。
長続きする関係は、この学校では持てないままに時に流されていくばかり。
高校も二年生になるというのに。
受験に失敗して、滑り止めの高校に入って。
この学校に望むものなんて何もない。
こんなことなら、友達と同じ高校に入って、何となく楽しんで、卒業出来たらよかったのに。
後悔先に立たずとは、こういうことね。
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mae : ato bkm