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ザァァー

学校に着いた僕は
シャワー室に入り
シャワーを浴びていた。

あの少女が気に食わない
僕には何も力はないし
ましてや、闇や光が多いところで動いてる訳じゃない。

………
光…闇…

「………演劇部」

僕は呟いた

照明器具のある演劇部は
全灯も消灯もある
光と闇は必要不可欠だ。

「輝翔!シャワー長げぇよ
そろそろ、委員会議の時間だから出ろって」

僕の思考を打ち消すかのように碧空委員の副委員長が
声をかけに来た。

「あぁ、わかった。
知聡(ちさと)バスタオルとってくれねぇ?」

知聡は小学校からの幼馴染み
背が高く、イケメンの知聡
同じ学校、委員会に入って
同じ部活に入った。
ただ、知聡が「輝翔が入るなら俺もやる!」と言って付いて来ただけたが…
女子の知聡ファンは多い
僕はそれがわからない
だって、知聡は…




「俺の体で拭いてあげようか?」




「………朝っぱらから何言ってんだぁぁぁぁあぁ!!!!」

こういう奴だから(笑)






シャワー室に出た僕は
知聡と委員会議室に向かって歩いていた。

「悪かったって〜輝翔
あれは一種の悪ふざけで」

「お前の悪ふざけはどんどん強烈になってんの!!」

知聡は、さっきシャワー室でやった事を怒った僕にひたすら謝ってる
知聡に彼女が出来ないのは
僕にホモっ気オーラを出しているから

知聡に悪気がないから
逆に怖い。

「もう二度としないって〜」

「もー何時かはするんだろ!」

「何でもするからさぁ〜」

僕は歩く速度を速めた
知聡は斜め後ろできゃんきゃん言っている。

何でもする…ねぇ
知聡は、親友だ
なら…

「なら…許してやる代わりに
僕の話、聞いてくれない?」

知聡に相談するのも
良いだろう

真顔で僕は知聡に言っている
知聡もまた、真顔だ

知聡は僕の心境の変化に気付くのが早い
何かあったら隠していても
どうしても、知聡にはバレてしまう

僕は知聡には何もかもを話して見ようと思ったんだ。

「いいよ。部活終わりでいい?」

「うん…
そっか、今日は部活あったんだっけ」

委員会がこの頃忙しいから
忘れていた。

「そうだよ、確か今日は
舞台で立ち稽古の筈だよ」

「ありがとう忘れてたよ」

そこで話が終わり
時間ぴったりに、委員会議室に着いた。
がらがらと扉の響く音が廊下に響く教室の中には眠そうな委員達が何人もいた。

僕が入っていけば
その眠そうな委員達も背筋を伸ばす。

知聡が席に着いたのを見て僕は委員会議を始めた。

「それでは!
碧空委員会、委員会議を始めます
まず始めに――――」





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