ぱん!2!(154535)/1111 memo
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▼参加ランクZERO/Fate腐
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僕のしんぞうをあげるよ

※グロ注意





慣れきった匂い、
常人なら誰もが吐き気を催すであろう光景、
血生臭い臭い。

ただ断続的に響く、ぐしゃり、という音はその光景の原因でもある男が繰り出していた。しかしその男は一通り女性の身体をくまなくナイフで刺したあと、詰まらなそうにナイフを落とした。

「あーあ、もう死んじゃった。旦那ぁ、直してくれない?」
「ええ、勿論」

龍之介が後ろを振り向くと、そこにはキャスターが微笑んでいた。キャスターが女性に近づいて手を添える。すると女性は呻き声を上げながら目を覚ました。縛られて身動きが出来ない状況、周りを見渡せば血の海。理解した途端に女性は叫び、暴れる。

「うるさいなあ」

龍之介が女性の口にナイフを突き刺す。女性の悲鳴が響き渡り、龍之介は楽しそうに更に深くナイフを押し込む。

「そういえば龍之介」
「なに?」

何か思い付いたようにキャスターは先程まで読んでいたらしい人の皮で作られた本を閉じ、顔を上げる。

「今日、誕生日でしたよね?」
「今日――そうかも、旦那知ってたっけ?」
「前に一度、貴方が口から漏らしたことがあったでしょう」
「そうなんだ…旦那、覚えててくれたの!?」

期待に満ちた、子供のような目で龍之介は立ち上がる。そんな龍之介の様子にキャスターは女性の口に押し込まれたナイフを抜き、自分の胸の辺りにあてた。

「旦那?」
「龍之介、プレゼントは欲しいですか」
「え…うん、まあ」
「では」

ぐり、とキャスターの胸にナイフが沈んでいく。それに龍之介が驚愕していると、更にナイフは奥に奥に刺さっていく。ついには柄の部分だけがキャスターの胸の前にあった。

「貴方に、私のしんぞうを捧げましょう」













20120201

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