剣槍
2012/02/07 06:57





ぎゅっ、と音が出るくらいきつくきつく抱き締める。誰にも触れられないように、傷つけられないように。背中に手が回され、ポンポンと優しく叩かれた。ディルムッドなりに慰めているのだろうか。顔を上げて見ると、ディルムッドは涙を流していた。

「なぜ泣いている」
「……」
「黙っていては分からん、なぜ泣いている」

いくら問いかけようと、ディルムッドが出すのは涙だけだった。なにをされた、どこのどいつだ、ディルムッドを泣かせるとは。
手を伸ばして流れる涙をすくおうとする。それにディルムッドは反応し、恐怖に脅えるような顔をした。

どこのどいつ、だと?私自身のことじゃないか。

私がディルムッドをこんなにも悲しませているというのか。










男気全開!な剣槍書こうと…してたはずなんです…けど…アレ?




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