2.
(カランコロン)
先に仕事を終えた剣人がヒカルの店を訪れた。
「あ!剣人さん!」
「ヒカル、もう終わるか?」
客はいない様だが、
ヒカルはまだコック服を着て片付けに追われていた。
「ごめん!もうちょっと待って!
すぐ終わるから座ってて!」
今日は忙しかったのだろう。
洗い物が溜まっているのが見えた。
「ククッ……。
洗い物は任せておけ」
そう言うと剣人は厨房に入り、腕まくりした。
「あ!そんな!
剣人さんも仕事で疲れてるのに……」
「大丈夫だ。割ったりしねぇよ」
手際良く皿洗いを始める剣人。
「ありがとう、剣人さん」
ヒカルは微笑むと片付けを続けた。
その笑顔だけで剣人も口元が綻んだ。
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