2.
声の方向に振り返ると……。
「あっ!魁斗さん!」
「お疲れ」
目が合うと微笑み返す魁斗。
「もう終わる時間かと思って待ってた。
送ってやるよ」
「ありがとう」
ヒカルの自宅まではそこまで遠くはないが、
灯りの少ない道しかない。
魁斗は時々時間が合うとこうして迎えに来てくれる。
他の常連客のアイドルたちも送ってくれる事があるのだが、
魁斗が1番回数が多い気がする。
寮とは反対方向なのに。
それでもいつも「ついでだから」と言ってくれる魁斗。
「……ちょっとでも一緒にいたいからさ」
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