8.

「……あ」

洗い物をしているヒカルが呟いた。

キュッと蛇口を止め、
エプロンで手を拭きながら剣人の傍らに立った。

「ねぇ剣人さん見て」

「ん?」

指差す先を見ると……

「……雪?」

「雪だぁ!」

きゃっきゃしながら店の外がよく見える窓際へ駆け寄る。

瞳をキラキラさせて、
頬を赤くして。

はしゃぐヒカルがまた可愛くて、
剣人は後ろから抱き締めた。





END


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