4.

カレー食べるから裸になるって……。

「衣装よごすと、
キョウヤがブチ切れる」

は……?

「……それで、裸で食べるの?」

「ああ。
裸で喰えば、間違いねぇから」

「と、とにかく……
一度、服着よう?
これ置いたら、すぐ帰るから」

恥ずかしさの限界だったけれど、
わたしは気力を振り絞ってテーブルの方へ進んだ。

手が震え食器がカタカタと音を立てる。

それが可笑しかったのか、
剣人さんが少し鼻で笑った。

「なんだ、お前……
照れてんのか?
俺の裸なんて珍しくもねぇだろ」

顔を覗き込もうとして来たのがわかったので、
わたしは急いで食事をテーブルに置き、
更にそっぽを向いた。

「いいから!」

わたし……今、真っ赤な顔をしているんだろうな……。

……もう!

「変わってんな、お前」

そう呟くと剣人さんはそこの椅子に座り、
カレーを食べ始めた。

(変わってんのはどっちよ……)

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