6.
ぐずぐずしながらなんとか透は店を出た。
絶対変な男に捕まるなよとか、
他の奴に特別なもん作るなよとか。
絶対そんな事しないのにと思いながら、
ぐずる透が可愛くてヒカルはよしよとしなだめた。
「あ、忘れてた」
透はおもむろにポケットから何か取り出して、
ヒカルの手に握らせた。
「?」
「じゃあな」
さっきまであんなにぐずってたのに、
透はそのままそそくさと走って帰ってしまった。
「もう……」
ヒカルが手を開くと、
綺麗な紫色のガラス玉のネックレスが入っていた。
END
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