4.
しまった。
施設のガキにする事を、
この年頃の女にやってしまった。
気付いた時は既に遅く、
剣人の頬もみるみる内に赤く染まった。
「意識、させんな。
……バカ」
頭をポリポリと掻きヒカルを視界から外す。
ヒカルも気まずくなり俯く。
(恥ずかしい……)
たくさんの人たちが行き交う中、
しばらく2人の間に沈黙が流れた。
どういう顔をすればいいのか。
お互い検討もつかず、
ただただ隣同士の場所に立ち尽くしていた。
……すると。
「えっ?」
[ 10/41 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]