1.
(カランコロン)
ランチタイムを少し過ぎたころ。
「あっ、剣人さん。
いらっしゃいませ。
お一人様ですか?」
お客さんの流れもまばらになったこれぐらいの時間に、
剣人さんはいつも寄ってくれる。
「ああ。いつも通り」
「ふふ。
ではいつものお席に
ご案内いたします」
ランチメニューを取り出しお水をトレイに載せ、
席へ案内する。
いつもの、
窓際の隣。
観葉植物で少し隠れる4人席の1番隅へ。
「誰かと来るほうが、いいか?」
座るなり剣人さん不服そうにわたしを見上げた。
お一人様か確認したのが気になったのかな……?
わたしはうーんと少し考え……
「売り上げ考えるとそうかも!」
なんて言ってみた。
……あれ?
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