4.

何だか司さんが可愛くて、
彼のシャツの袖を掴んでみた。

「な、何っ!?」

「大丈夫ですか?
はぐれちゃわないでくださいね?」

すると司さんはその骨張った大きな手で自分の口を押さえた。

更に真っ赤な顔をして。

「あ、あぁ……すまない。
ちゃんと前を見よう」

「はい!
わたしはちゃんと横にいます!」

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