青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ






円になってそれぞれ弁当を広げる面々の中で幸村は一人もじもじとしていた。
そんな挙動不審な幸村に隣に座っていた優はどうかしたの?と声をかけた。

「い、え!何でもありませぬ!」

落ち着け、落ち着けと幸村は自分に言い聞かせる。
何て事はない。
伊藤殿なら教室でも隣ではないか!なぜこんなにも緊張するのだ!と。
肩が触れそうな近距離に幸村は少しパニックだった。

「わ!京子ちゃんの玉子焼き美味しそう!」

幸村の心優知らず。
優は京子のお弁当を見てきらきらと目を輝かせていた。
そんな優に京子はふんわりと微笑んだ。

「優ちゃん食べる?」

「うん!」

あーん、と開けた優の口に京子はさも当たり前のように、箸で掴んだ玉子焼きを入れた。
瞬間幸村の目がカッと見開かれる。

「っは、は、破廉恥でござるうううう!!!」

顔を真っ赤にさせた幸村が叫ぶと優も京子もびくりとその肩を揺らした。
幸村の隣にいた佐助は耳を塞いであーあ、と呟いていた。
優は玉子焼きを味わい(美味しい…。)こほん、と一つ咳払いをした。

「…いや、あのね真田くん?私はキミの言う破廉恥の定義がわからないんだけど、今の行為は破廉恥だったかな?」

困ったように頬をかく優に幸村はうっと詰まった。

「玉子焼きが!破廉恥でござる!」

そう断言した幸村も、自分で自分の言っている意味がわからなかった。
しかし幸村も必死だった。
とにかく破廉恥だ!と。
ただそれだけだった。

「玉子焼きが破廉恥!?」

幸村曰く破廉恥玉子焼きに優は小さなショックを受けてう、嘘だ!と叫ぶ。

「どこ?どこが!?まさか黄色いところとか!?」

「破廉恥でござる!」

そんな二人のやり取りを京子はクスクス笑って見ていた。

「(いいなあ優…。)」

ツナは羨望の眼差しでそれを見ていた。

「ツナさん!
はいあーんです!」

「十代目あーんっす!」

「二人とも恥ずかしいし、おかしいから!」

止めて!と叫ぶツナだった。







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