青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ






「ユッキー?おーい!
ユッキーってば!」

前田慶次がもう何度も、呼びかけているにも関わらず、幸村から返事はなかった。
幸村はぼうっと前方を見つめている。
どうしたものか、とため息をついた慶次は幸村の隣にいた佐助になんとかしてよと目で訴える。

「旦那ー?慶次が呼んでるよ!」

ひらひらと佐助が幸村の前で手を振ると幸村の視線がはずれた。
そうして幸村は慶次をキョトンと見つめる。

「慶次殿?どうしたのだ?」

「え、いやユッキーこそどうしたの?」

「??
某は別にどうもしないが…?」

「なんか今日の旦那おかしいんだよ!」

うわあん!変なものでも食べたんだきっと!と嘆く佐助を慌てて慰める慶次だった。

「HA!大方拾い食いでもしたんだろ」

「おいおい流石に、…ないだろ?」

政宗が冗談混じりに言った言葉に、慶次はそれはないと、即座に断言する事は出来なかった。
幸村は馬鹿にされていると思ったのかむう、と頬を膨らました。

「某、別におかしなことなどありませぬ!」

「じゃあさっきから、何見てんの?」

「…何も、見てないでござる」

頬をほのかに染めキョロキョロと視線をさ迷わせる幸村を見て、佐助が悲鳴をあげた。

「もしかして!風邪ひいたの!」

「嘘!ユッキー大丈夫!?」

「五月蝿い」

騒ぎ出す佐助と慶次を何故か機嫌の悪い毛利元就が一喝する。
そんな場の雰囲気を取り持たせようと長曽我部元親が間に割って入る。

「まあまあ、元就も落ち着けって」

「黙れ乳首が」

「ええええ」

元親は敢えなく切り捨てられたのだった。







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