青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ






全く面倒な事になった、と佐助は自分と肩を組んで楽しげに笑う男を一瞥した。
どうしてこうなったか?それは佐助が握る一枚の紙切れに答えがあった。
佐助は見事風紀委員という大穴を引いたのだ。
爽やかな笑顔を向ける山本に佐助はらしくもなく、舌打ちをしたくなった。
どうやら山本武というクラスメイトは佐助の苦手の部類に入るようだ。
ニコニコと笑う姿は自分の計算したもの、とは遠くかけ離れたもので、少し、いやかなり気に障るのだ。

「―ということで、風紀委員は山本武くんと猿飛佐助くんに決まりました!」

パチパチと疎らな拍手と哀れみの眼差しを受けた佐助は、教壇に並び形だけの拍手をする優と政宗を睨み付けた。
政宗は優と同じくクラス委員になっていた。
運良く何の委員会にも所属しなかった幸村はただただ羨望の眼差しを政宗に向けた。

「頑張ってね猿飛くん!」

「fightだ猿」

「俺様本当に嫌なんだけど」

佐助ははあ、と重いため息をついて、頭を抱えた。
そんな様子の佐助を見た幸村は、何かを振り切るように立ち上がると有らん限りの叫び声を上げた。

「っ、頑張るのだ佐助えええええ!山本殿おおおおお!」

幸村の声援を受け、カラカラと笑う山本を見て、佐助は頭が痛いと思った。







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