青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ






「雨、残念だね。」

顎に手をあてた優は、思い出したように窓の外に視線をやって、ポツリと呟いた。
幸村も優の視線の先、灰色の雲に閉ざされた空を見上げた。
ザーザーという雨の音に混じって、日輪よおおおお!という元就の叫びが聞こえた。

「おいおい元就落ち着けよ」

「煩い乳首!早う、てるてる様を…てるてる様を作るのだ…!」

そんな声に優と幸村は顔を見合わせた。
よくよく見れば、教室中でてるてる坊主が生産されている。
てるてる坊主を、あの獄寺でさえ、作っているのだ。
その答えはきっと隣で同じように、てるてる坊主を作っている綱吉にあるのだろうけど。
優は自分も参加しようか悩んで、止めた。
綱吉が京子と笑い合う姿を見たのもある、それに…。優は幸村を見て、小さく息をついた。

「早く止むといいね、」

「そうでござるな。」

そう言って窓の外を眺めるその姿は本当に残念そうで、優は思った。
彼には、さんさんとした太陽がよく似合う。

「優殿?」

如何しました?と顔を覗き込まれてて優は我に返った。
幸村は心配そうに眉を下げていた。

「いや!なんでもない!大丈夫!」

「そ、そうでござるか。」

本人に言うのは、何か恥ずかしい、と優は敢えて知らばっくれた。
それでも幸村は不思議そうに優を見ていた。









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