青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ






「猿飛くんならきっと、いいお嫁さんになれるね!」

食後のデザートと称して出てきたプリンをパクリと一口、食べた(ん!これも美味しい!)優はそう断言した。
お茶を煎れていた佐助はピタリと固まった。

「え?お嫁さん?俺様が?」

「某もそれは同感でござる!」

言葉の意味にえ?え?え?と戸惑う佐助の肩を幸村はなぁ、佐助!と言いながらぽんと叩いた。
幸村の器はすでに空で、その目は何かを強く願っているのが見てとれて優は隠れて笑った。

「イタ!痛いから旦那!それにプリンはもうダメだからね!」

「む、」

何故だ!と言う幸村に佐助は呆れたようにため息をついて、(そーだ!)何かを思い付いたようでニタリと笑った。(…お嫁さんねェ。)佐助も大概からかうのが好きなのである、幸村を。

「俺様、優ちゃんのところならお嫁に行ってもいいかも!」

「へ?」

それを聞いた幸村はその目を大きく見開き、あわあわと単語にならない言葉を紡ぐ。
佐助は構わず、プリンを食べていた優に笑いかける。(ね?どうかな優ちゃん?俺様どうよ?)

「あ―「ダメでござるううう!」…だってさ。」

顔を真っ赤にさせた幸村がやっとの思いでそう叫ぶ中、優は最後の一掬いを堪能していた。

「伊藤殿!」

「美味しかったーはい、真田くんどうした?」

「佐助はこの家の大事な母でござる!申し訳ないが、嫁にはやれませぬ!」

「ちょっ、旦那!母って!?」

「…良かったですねお母さま」

「優ちゃんもそんな事言わないで!」



ずっと見守っていた信玄が堪らず笑い声を上げた。



「大将まで酷いよ!」









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