青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ
「何やってんだダメツナ」
「!」
その場には彼と私しかいないと思っていたのに、第三者の声。
辺りを見回せば、黒のスーツを纏った赤ん坊がフェンスに座っていた。赤ん坊!?いつの間に!?
「リボーン!」
リボーンと呼ばれた赤ん坊は、赤ん坊らしからぬニヒルな笑みを浮かべ彼を蹴り飛ばした、それは見事に。
「いてー!」
何がどうなっているのか、分からない。
リボーンはそのまま私を見つめた。
真っ黒な瞳は神秘的。
彼が普通の赤ん坊ではないことは瞬時に悟れた。
「伊藤 優。
ボンゴレファミリーに入れ」
「ぼんごれ?」
「な、何言ってんだよ!リボーン!」
彼は慌てたように、立ち上がった。
どうして、リボーンは私の名前を知っているんだろう。
ぼんごれ、が一体何なのか。
分からない事だらけだけれど、面白そうだと思ったのもまた、事実。
「優。」
「ダメだって!俺は伊藤さんを巻き込むのは反対だ!」
「私、ボンゴレファミリーに入る!」
「伊藤さん!?」
彼は信じられないと言った表情をしていたけど、私にしてみれば、それはそれで面白かった。
つまらない日常よりスリルがある非日常のほうが、楽しそう。
「やったなツナ。
ファミリーゲットだぞ」
「よろしくツナ!
私のことは優でいいよ」
「ちょっ、リボーン!!っ優!」
その日。
私はボンゴレファミリーの一員になったのであった。
(あの頃は私も若かったと言うことですよ。)
(何言ってんの優ー!?)
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