青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ






数学。
恐らくクラスの大半の人間が、肩に力を入れ受けるだろう授業である。
沢田綱吉も、その内の一人であった。
カツン、チョークが滑らかに黒板を滑り、止まった。
パンパンとチョークの粉を払い小十郎は教室の中を見回した。
鋭い眼光に生徒たちはビクリと肩を揺らし、心の中でそれこそ必死に祈るのだ。
―どうか、当たりませんように…!

「―沢田綱吉、答えろ。」

当たらなかったものは心の底からホッと息をつき。
強面の教師に指された綱吉は慌てて教科書を凝視する、答えが書いてある訳でもないのだが。
さあっと綱吉の顔から血の気が引いた。

「(わ、からない。)」

小十郎がリズムよく、トントンと教壇を叩く音が、綱吉にはレクイエムとしか聞こえない。

「どうした沢田」

「…あ、の。」

分からないとは言えない。重々しい空気。
綱吉は今にも意識が飛びそうだと、それほどまでに追い詰められていた。
そんな綱吉をリボ山ことリボーンはボルサリーノの下で、にやにやと笑っていた。








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