青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ
「きょくげんんんんん!!」
「おやかたさばぁぁぁぁ!!」
太陽に向かって吠える男が二人。
優は両手で耳を押さえ、少しげんなりとした表情でそれを見ていた。
「気が合うんじゃないか、とは思ってはいたけど…合いすぎじゃない?」
意気投合した二人は周りの目も気にすることなく、想い想いに叫ぶ始末。
優は携帯の時間を確め、考える。
―置いていってもいいだろうか?…いいよね?時間だしこのままじゃ遅れる。
「優ちゃーん!
おっはよ!」
「猿飛くん!
いいところにキタ!」
置いていこうと意思を固めた優の肩をとんとん、と佐助が叩いた。
佐助の後ろには慶次、政宗元就元親と姿があり優はおはようと挨拶を返した。
「どうしたの優ちゃんって、旦那なにしてんの?あの人はダレ?」
「猿飛くん!」
優はガシリと佐助の手を掴まえた。
「あと任せていいかな!」
「え、優ちゃ」
「ごめんね!ツナが、私のこと待ってるからさ!」
じゃ、よろしくー!と意気揚々に去っていく優を見送って佐助は政宗たちの顔を伺った。
「…自由だな。」
「不思議だなァ」
「…優ちゃんと沢田っちって付き合ってんのかな?」
「慶次は本当にそういう話好きだよなァ」
「大好き☆」
「…慶次。
沢田っちって、もしかしなくても綱吉くんのこと?」
コクりと頷く慶次を見て、佐助は言い知れぬ頭痛を感じた。
―確かに、あの二人の関係は俺様も気になるけどさあ、それより…
「もーあれ、どうすりゃいいのさ。
本当に、あの人誰!?」
「我は先に行くぞ」
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