青春×××群雄劇(仮)(bsr×RE!) | ナノ
こうなれば自棄だ、と優もハルの案に乗ることにした。
いいじゃないか、ボンゴレ・スパゲティ研究会。
「実は、そうなんだ。
十代目ってのはその会の最高責任者のこと、だよねツナ?」
「あ、う…ん。」
「なるほどなあ、」
元親はうんうん、と頷くとお偉いさんなんだなと綱吉に尊敬の眼差しを向けた。
「勘ち…もごもご」
獄寺が、勘違いすんじゃねえ!と騒ぎ出す前にその口をにこやかに手で押さえる山本。
優はナイス!と心の中で手を叩いた。
これ以上ツナに面倒をかけさせられるか、と優は熱い信念に燃えていた。
「獄寺は次に偉いんだよな」
「そうそう!」
無理やり、かつ強引に話を進める優たちに綱吉は顔をひきつらせながらも、メロンパンを飲み込んだ。
「アサリって一口に言っても色々な種類もあるし、パスタにしたってそう。
ボンゴレ・スパゲティはどこまでも広く広がった料理なんだよ!」
だから私たちはそれを伝え、尊ばねばならないのだよ!と力説する優にハルも京子もコクコク、と首を縦に振る。
すでに流れは優が掴んだと言っても過言ではなかった。
「凄いでござるな!」
なんか納得いかない、とその顔に浮かべていた佐助であったが、キラキラと目を輝かせる幸村を見て口を閉じた。
優はよし、と小さくガッツポーズをした。
「―で、そういう真田くんたちはどうなの?」
優はニッコリと笑った。
当たり障りのない会話で、尚且つ話を変えることが最善の策だと優は思った。
綱吉は流石優だなあ、と感心しながらもため息をついた。
「(俺、ボンゴレ・スパゲティなんて全然詳しくないんだけど)」
いいのだろうか、こんな感じで。
若きドン・ボンゴレは青い空を哀愁漂う表情で見上げた。
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