転生ネタ
  


「みんなっ…やっと、やっと会えたね!」



そう言って涙混じりの瞳で此方を見た彼女を、私はどんな表情で見ていたのだろうか。


やっと会えた、久し振り、もう離さない

口々に彼女に告げる彼等もまた瞳には薄い膜が張っていて、その膜は私だけが見えなくなっているように細工でもされているか、彼等から私という存在は隔離されている。

確かな壁がそこに存在していて、産まれてこのかた十と幾年という年月、彼等と一緒にいた私の存在は呆気なく角砂糖を砕くよりも簡単に消え失せたのだ。


嗚呼、何が前世の繋がりだ。

私の事は一切覚えていなかったくせに、彼女に出会った室町よりも遥か昔から、私は彼等に出合い幾度となく新たな時代で廻り合い生きてきたというのに。

遥か昔の出合い達も、今この世で過ごした出来事も、何もかもこんなにあっさりと無かった事に出来るというのか、お前達は。




私も室町でお前達と共に過ごしたというのに。



よく現パロで前世の記憶を持ったまま忍たまキャラとオリが再会する話があるけど、実はその他にもう一人記憶を持った人がいたらどうなるんだ、っていう話
忍たまキャラとこの彼女と主は、室町では幼馴染みだったとかだと楽しい

何となく主が報われなさそう



2012/06/03 23:06

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