終セラ 夢主案
  

兵藤 進(ひょうどう すすみ)
帝鬼軍に所属する24歳の軍曹。回りの同期や同位の人間と比べると極めて平々凡々で、これといった強い特徴はない人物。寧ろどちらかと言うと影が薄い存在であり、神秘のベールに包まれているというよりは単に他人の印象に残っていない為に、彼女深く知らない人物が殆どという状況である。シノアとは同位だが本人曰く「彼女は本来ならそんな低い地位収まるべきではない軍曹で、私は無理くり感のあるおまけでようやっと地位につけた軍曹」という見解を持っており、あくまで実力や潜在能力はシノアの方が上という意味合いから彼女には常に敬語。シノア本人や同じ軍曹である鳴海も同位とはいっても業務連絡以外に特別話した事はなかった為、強い印象は持っていない。また、年の割に幼い印象を受ける見た目をしている為、周りからは終末の時代を過ごしたことがない人間だと勝手に思われている。(本人ももう少し威厳のある風貌だったら、また今と違っていたかもしれないと言っている)
鬼呪装備は刀身の長さを変化させられる、という能力を持つもの。基本的に短刀の状態で使用し、状況に合わせて間合いを変化させていくという戦い方だが前述の通り影が薄いせいで彼女独特の戦い方を知る人物も殆どいない。体術にも心得があり、鬼呪装備頼りの相手ならある程度対応だけなら可能。
八年前に起こった人類社会滅亡までは渋谷第一高校に通う女子高生であった。(両親が帝ノ鬼の信者)と言っても当時からこれといった存在感もなく、特に目立つ人物ではなかった。グレンなど主要人物らとは全く面識がなく、今日に至っても向こうは同学年だった事を知らない。
性格は適度に穏やかで、無理に事を荒立てないように過ごし、されど軍法に縛られ過ぎない柔軟な思考を持つ。しかしどの一面もあくまで“適度に”なので周りの人間と比べると平凡の域を出ないところにある。

そんな平々凡々であった彼女の実態は、第二始祖であるマクスウェルと幼少期に“契約”を交わした特異な人物である。高位の鬼呪装備と契約した状態と似た、精神世界に常にマクスウェルが存在しているといった状態で両者は頻繁に情報交換や世間話などをしている。両者の仲は非常に良好で、進にとってマクスウェルは誠意のある尊敬する友人であり、マクスウェルにとって進は器の大きな尊敬するべき友人となっている。
契約の恩恵として吸血鬼としての力を引き出すことが可能であり、彼女は体の負担を減らすために10%、20%と引き出す力の量を分けている。また、引き出す力の量に比例して外見にも変化が生じ、最終的に100%の状態となると様相も意識の主導権も完全にマクスウェルのものとなる。(故に引き出す力の量が多ければ多いほどマクスウェルの容姿に近くなっていく)彼の力を用いている状態では、正体が露見しないようにと常に言葉は話さず、周囲の問い掛けにも基本的に無反応を貫いている。(仮に帝鬼軍に自身が吸血鬼と交流があると露見した場合、処刑もしくは実験体にさせられる恐れがある為)
そんな所属するだけで進にとっては高いリスクを負うはめになる帝鬼軍に所属している理由は柊真昼と交わした約束がある為である。世界滅亡直前に彼女から頼まれた「グレンとシノアを守ってほしい」という内容だが、現在“真昼ノ夜”になった真昼本人はその事を覚えていない。勿論生前の真昼本人も進とは一切面識はなかった。約束を申し出たのも当時余裕も冷静さも欠いていた真昼が単に偶然通りがかったのが進だった為であり、深い意図はない。進も、自分に約束を取り付けようとする真昼の姿がかつての衰弱したマクスウェルと似ていたという理由だけで約束を受け入れる形となっている。

マクスウェル
第二始祖を名乗り、20年前に進と契約を交わした吸血鬼。契約者である進を深く敬愛していることから、原則的に進には嘘をつかない事を信条としている。ただし自ら話すことは決して多くはなく、また聞かれても現状では答えられない真実を有している事に罪悪感を募らせているところがある。(進本人は「自分が聞かなかっただけ」「話せないのは此方に配慮があってのことで、それがマクスウェルの誠意を損なう行いではない」と認識している)
性格は進同様穏やかなもので、吸血鬼には珍しく吸血鬼の序列は勿論、人間相手であっても態度を変えることなく接する奇異な存在。常に浮かばれている優しげな笑みはその整った見た目も相成り、相手につい安堵感を思わず与えてしまう程。服装は他の吸血鬼と比べると時代も出身も読み取り辛いシンプルなものである。
しかしその容姿とは反して、第二始祖を名乗るも吸血鬼の誰も彼を知らない事から謎の多い一面を持ち合わせる。

その正体は四鎌童子と対をなす第一始祖「神子剣(みことのつるぎ)」である。第二始祖を生み出した四鎌童子に対して彼は始祖を一切生み出すことはなく、人と共に暮らす道を選びとる。しかし長い間吸血をしなかった為に鬼になりかけたところを進の先祖に助けられ、彼女と契約をすることで鬼への進行を止めることとなった。しかし進行は契約をしてきる間のみ止めることが可能になっている為、進の一族は彼を彼のままで生きれるようにと代々彼との契約をし続けることを選択する。進も母親の契約を受け継ぎ、四歳の頃にマクスウェルと契約をしている。それ故に進を始め彼女の一族には深い恩義を感じており、彼が吸血鬼にとって敵の本拠地である帝鬼軍であっても進に手を貸し続けるのはこの為。
戦闘力は四鎌童子同様に第一始祖らしい高い実力を持ち、他の吸血鬼では太刀打ちが出来ぬ程である。

追記

2017/12/27 10:07

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