大学生あたりのパロ
呼び方が先輩呼びでない、同棲している注意





「あー…疲れたあ」

サークルの飲み会で俺の心と胃はどっぷりと疲れていた。
もともと酒は強い方だからノリに任せてぐいぐいいってしまっては後に後悔。
身体中が微かに火照り家に帰ると胸焼けがピークになり吐き気を催す。
後からクるタイプの俺は只今頭もぐるんぐるんでトイレに直行だった。
便器に向かってゲーゲーやってると、ぱちんと寝室の電気がつく音がした。

「拓人また…大丈夫かー?」

スリッパの足音が近づく気配がし、ふいに温かい手が背中に置かれた。

「三国さ…ん…起こしちゃ…てすみません…げほっ」

また込み上げる嘔吐感に便器に顔を突っ込む。
背中をさすってくれる手にときめきを感じながら俺は胃の中を空にした。


嫌な顔一つせず、と言うか慣れた手付きで吐瀉物を処理してくれる三国さんに申し訳なくなる。
俺はぐったりしたままバスルームに入った。
そこにはこんな時間まで丁寧に湯船に湯が張ってあって俺はまた申し訳なくなると同時に感動の涙が溢れてしまった。
曇りガラスの向こうから着替え置いとくなーと聞こえてああもう、マジで結婚したいと思った。

酔いは覚め、気分は快調。
明日(実質今日)は二人共オフでアレだけあった胃のもやもやも消えた。
オフは三国さんとラブラブしたいな、と思いながらバスルームを出るとリビングのソファに三国さんが座り、テレビを見てた。そして机には俺が大好きな手作りプリン。

「拓人、気分はどうだ?」

振り向く、優しい笑顔。

「もー最高になりました。あなたの介抱が幸せすぎて。」

俺は隣に座りぎゅっと三国さんの腹に抱きついた。

「三国さん…本当に嫁に来て下さい。」
「…プリン食えよ。胃に優しい牛乳プリンだぞ。」
「…食べさせて。」

三国さんにそう言うとしょうがないなあ、とばかりにスプーンに掬ったプリンを差し出してきた。
ぱく、と一口食べると柔らかい甘さが口の中に広がり、つるんと喉を滑る。いつもながらの絶品だった。

胸の中に満ちる幸福感と共に一緒のベッドに入る。
次は俺が三国さんに何かしようと思いながらひっつきべったり寝た夜のおはなし