(∇苺パフェと白玉ぜんざい)



放課後。
話があると言った財前君は結局昼休みも来なかったし大したことじゃなかったのかもしれない。


それはそうと私も財前君に聞きたいことあったのに!あれ?私が財前君の教室行けばよかったんじゃね?ウッワ。
あ、でも財前君の教室知らねーや。


ま、財前君も部活だろーし明日聞けばいっか。今日はかーえろ。






















ガシッ


「話あるっていいましたよね?」


校門をでようとしたところで財前君に腕を捕まれた。


……っぶねー…。鞄振り回しながら歩いてたからいきなり腕捕まれて鞄すっ飛ばすとこだったぜ…ッブネー。



『昼休みも来なかったからそんな重要じゃないのかと思って』


「あー、すんません。先生に頼まれ事してて行けなかったんすよ」


『あそ。で話ってなに?』


「先輩甘いもの好きだったりします?」


『うん!大好きだよ!てかよくわかったね』


「女って大抵甘いもの好きっすよね」


『うわひでぇその言い方…。特に私苺パフェ好きなんだよね〜。チャットのハンネもそれだし』


「…!…今度食べに行きません?…ぜんざい」


『なんで!?なんでぜんざい!?今苺パフェ好きって言ったよね!?まあぜんざいも好きだけどさあ!!!』


「俺はぜんざいが好きなんや」


『あっそーですかっ!私も好きですよーだ』


「なら今度ぜんざい食べに行くついでに遊びません?」


『イエェェェェエ!!!財前君の奢りイエェェェェェエアァァァ!!!』


「アホか。ほな俺部活あるんで」


『あ、ちょっと待って私も聞きたいことある!』


「なんすか?」


『…、財前君さぁ、ブログやってる?』


「…やってまへんよ」


『…そっか。そっか!ありがと!んじゃ部活頑張ってね!バイビー』


そっかそっか!ぜんざい君は財前君じゃないんだ!ぜんざい君ブログやってるしね。ウワァ昨日までのもやもやがスッキリして今夜は死んだように眠れそうだ。


「バイビーって…古すぎやろ」



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