ガラパゴスケータイィ!


「はいこれ」


臨也さんから手渡されたそれは白いガラケー。は?なにこれ?


「ゆきちゃんにこれあげるよ。無いと不便でしょ?」


『私の?』


うわーい!やったー!めっちゃ嬉しい!!嬉しいよ、嬉しいけどさ、何でガラパゴス?


「俺のメアド入れといたからなんかあったらメールしてね。ちなみに電話帳に"ダーリン☆"で登録しといたから☆」


帰れ


臨也さんを再びイザヤイリュージョンで強制送還させた後、私はさっそく電話帳を開いて"ダーリン☆"から"のみむち☆"に書き換えた。



「…ねぇ、臨也さんてあんな性格だったっけ?



ナイスツッコミだよ、帝人君。私もずっとそれ思ってた。ほらみてごらんよ、正臣の顔。なんか見ちゃいけないもの見たような顔してる。



「ゆきちゃんが好きであの人といるなら俺はとめねぇ。だけどあの人は…」


『正臣、大丈夫だよ。私あの人すっげー嫌いだから


「え?」


『生活費全額出してくれるって言うから一緒に住んでるだけだし』


「なーんだよ!そうならそうと早く言えよな。つーわけでこの話はおしまいっ!次カラオケでも行くか?」


まあでもケータイ持たせてくれたりする優しいところは好きだよ。ちょっとはね。