「よォ、かなこ」
ひょいと片手を上げて座れよ、って隣を開けてくれる。タバコ吸うんですね、そう言えばまたこんな風に言われて。
「…テメェも吸うか?ほらよ」
「…す、吸いませんよ!」
やっぱりふざけてるな、そう思ってると途端に、真剣な眼差しを向けてくる。
「…あんま可愛い顔してっとな、オレさまだって容赦しないぜ?かなこ…」
「……っ!」
その顔に何となく見惚れてたら、グッと後頭部を引き寄せられ、近づいてくる唇……。
「…何をしている、アオギリ」
「……っ!」
ギリギリのところで身体が離されると、同じく顔を赤くしたマツブサさんがアオギリさんを睨みつけていた。
「ったくよお、マツブサ。冗談に決まってんだろ」
「冗談でもそのような事をするなどけしからん!アクア団とやらは常識すら持ち合わせておらんとはな」
「んだと!?」
いつもの言い合いが始まって。こうじゃなくっちゃな、そう思う私がいて。すまない、と謝る二人の姿がまた面白くて。
「ふふ、もういいですって」
「さあて。そろそろ始めるかァ!」
アオギリさんの一言で、私たちのホンキ?のバトルが、始まった。
「アンタ!少しは手加減しなよ!あたいは女だよ!?」
「へへっ、そうかいそうかい」
「…くっ、アオギリ、キサマ…!」
「所詮その程度かぁ?マツブサよぉ」
ビーチバレーとスイカ割り。それぞれ交代で勝負して。アクア団と私とフヨウちゃん、マグマ団とユウキくんとカゲツさん、そしてゲンジさんは見張りも兼ねて審判。こんな事やってると平和だな、そう思えて。それから、ミクリさんとプリムさんが顔を出して、みんなでお酒を飲んで。
「じゃあユウキくん、おやすみ!」
「おやすみ、かなこ」
ユウキくんを部屋に送り届けて。戻ってみると何やら、賑やかになってて…。