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「始まるのは明日の夜なんだ、だから午前中はボクにつき合って?」
「うん、いいよ」

それから少し話をして、二人ともいい感じになってきたところで、ボクもシャワーを浴びてくるよ…というダイゴさんはなぜかカーテンを閉めないままで。ちょっとだけ…、その綺麗な背中に見とれてしまった…。

「フフフ…見ていたよね?ボクの裸」
「…っ!!!!」

しかもバレてる…!完全に人の事を言えない雰囲気になり、さっきよりもずっとずっと顔は真っ赤…!私が歯を磨いてバスルームを出ると、何やらダイゴさんはルームライトを暗くしている。いつも寝るときよりも更に…。

「さあかなこちゃん…寝ようか」
「え?う…うん」

ベッドに近づくとその存在を確かめるかのように優しく…、押し倒されたんだ…。

「たまにはこういうムードの中も悪くないよ…どうだい?」
「うん…そうだね…」

上で微笑む様は悪戯でもなく、妖艶でもなく…どこか真剣に揺れている。でも重なった唇はやけに熱くて…、思考が溶けてしまいそう。

「そんな顔…どうしたの?」

身体が熱を持ってる…何かおかしい、私…。それに何だろう…、部屋に香る匂いが少しだけ…妖艶な気分にさせてくる気がするの…。そしてそれは私だけじゃなくて……。

「おかしいな…余裕たっぷりだったはずなのに」
「大丈夫…続けて…」

苦しい…でも、好きだから…。どんなダイゴさんでも私は、受け止める___

「んんっ…、はぁ…、ぅん…」
「かなこ…」

つき合って、婚約して。二人の関係は変わったけど…、重なる温もりの愛しさは、ダイゴさんの愛情は変わらない。それがひどく嬉しくて、果てて崩れ落ちたダイゴさんの身体にそっと寄り添った。


bkm
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