「緊張する…」
「ふふ、きみが演じるワケじゃないから、力抜いて?」
こんな時はダイゴさんと一緒だと落ち着くなあ、なんて。無事演技を終えたメタグロスを、ダイゴさんは称賛しまくっていた。
「うん…!やはりきみのメタグロスが一番輝いていたね!さすがだよ!」
「そう…だね」
テンションが高すぎてついていけない…曖昧に返事すると、こんな風に返ってくる。
「しかも親はボクだから…ね」
………。ちょっと、気持ち悪い…。そう思ってたらいきなり、腕を掴まれてダイゴさんの方を向かせられる。
「…まさかかなこちゃん!」
「な、何?ダイゴさん」
「ボクの事…けなしているよね?」
…。バレてる…!それが面白くなかったのかダイゴさんは、無理やりキスをせがんでくる。
「…ね!いいだろ?かなこちゃん。たまには…きみからというのも、悪くないよ」
「…っ!こんなところで…!?そんなの毎日してるじゃない!」
…ハッ!!気づいたら私たち、注目の的に…!恥ずかしすぎてそそくさとミュージカルホールを立ち去って、最近できたというジョインアベニューを見て、リゾートデザートに行こうとしたダイゴさんを止めて、ポケモンセンターで早めの夕飯。
「わあ…!綺麗…!」
それから、遊園地に行って。観覧車から見る景色はまた、格別で…。夜だからライトアップされていて、ずっと見てられるくらい素敵…!そんな私を穏やかな目で見ているダイゴさん。その顔は光に照らされて、一際綺麗だな…そう思う。