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「…あ!ダイゴさん、待ってて」

こっちを見ていたと思えば、悪そうなヤツらに注意しに行っている…きみの行動力は素晴らしいものがあるけど、お願いだから無理だけはするな、そう思って止めに入った。

「ゴミ、ちゃんと捨ててね?」

相手はかなこちゃんの可愛さにやられたんだろうか…、大人しくゴミを捨てている。

「行こう?」
「うん!」

少し強めに手を引いて移動した。嫉妬?違うよ…ただの、ワガママかもしれないね…。


「かなこちゃん…、やらないかい?」
「……え!?」

突然。ダイゴさんはこんな言い方をしてきた。最初何の事かわからなくてボーッとしてたら、こっち…って身体を向けられる。

「…わあ!」

ミュージカル…!って…え!?やるって何!?連れられるまま、建物の中に入る。ここはポケモンが主演のミュージカルみたいで、参加してみないかい?ってダイゴさんは言う。

「私のポケモン…?どうしようかな、ラティアスがいいかな」

迷ってると、ホールに飾ってある写真を見てダイゴさんは、こんな事を言う。

「ポケモンがドレスアップする姿もまた…美しいね!きみの持つ、白いあのコを出演させてあげたらどうかな!」

……。黙ってたらメタグロスの魅力について語り始めちゃった…!旅をしてると、ダイゴさんの変…じゃなかった、面白い一面が見れて、楽しいな!そして半ば強引にエントリーさせられて(演目も勝手に決められちゃった…!)、舞台袖で待機してる。


bkm
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