「オレ、ダイゴさんも好きなんです、だから、何て言うか…、ダイゴさんの力になりたいんです!」
「ありがとう、ユウキくん…」
うん…彼はもう、子供なんかじゃないんたね…。ボクを見る彼の目は、すごくキラキラしていて、まっすぐ。心からボクたちを好きでいてくれているんだろうな…そう思った。
「ふふ…気持ちだけ受け取っておくよ」
「…いや!ダイゴさんだって、色々忙しいだろうから…、オレがいる時には、かなこに変なヤツが近づかないように、見張ってます!」
なんて頼もしいんだろうか。けど、そんな彼との勝負は、これで終わりかもしれないな…。
「そうかい?じゃあ、お願いしようかな。それとねユウキくん…ボクは、近いうちにチャ…「知ってますよ。けど、かなことだって何度も勝負してる…、辞めても、相手してくれますよね?」
「もちろん…!その時はぜひ、お相手させてもらうよ!」
がっちりと握手を交わした。二人の若者の成長に驚かされると同時に、そういう役目から退く事の意味を強く、認識したんだ。
「またダイゴが無理を言ってすまないね、かなこちゃん」
久しぶりにムクゲさんとデボンで会話をして。ダイゴさんの支度を待っていたら、こんな事を言われた。
「い、いえ…!こちらこそいつも連れてってもらっちゃって…!」
そう言ったらわしと同じで石には目がないもんでな…って、やっぱり親子なんだな。
「こちらの事は心配いらないよ、かなこちゃん。どうかゆっくりしてきたまへ」
「あ、はい…何かすいません…」
ムクゲさんがいい人で本当良かった!程なくして支度を整えたダイゴさんは、いつもよりも何割増しでカッコよく見えた。