「メタグロス…きみにあげたそのコはね、確かに元々高い能力を持っているんだ…それには劣っているけど、ボクのパートナーたちは強いよ」
さあ、始めよう!!少し大きめに放たれた声は、朝の静かな広場に響き渡った。 そう…きっとダイゴさんのくり出すポケモンは、リーグで、チャンピオンとして使っているコじゃない。彼のお気に入りの6匹に決まってる。ダイゴさんが本当は、努力して育ててる事もわかってる…だから私も、全力で戦わないと…!
「まずは…プテラ、きみにお願いしよう!」
「カイオーガ、頼んだよ!」
2匹の技が重なる。ターンが増えるたびに高鳴る胸の鼓動を、抑える事ができない…!
「はどうだん!」「だいちのちから!」
……っ!!油断のできない…、ホンキの勝負…!まるで私の命令を予想していたかのように交わすダイゴさんのポケモン。どのコも、リーグで戦った時とは比べものにならないくらいのパワーを感じる…!
「メタグロス、メガシンカ!」
……っ!そしてまた、そんなカッコいい仕草を見せておきながら、えげつない技で押してくる。
「メガドレイン!」「コメットパンチ!」
く…っ!でもまだまだ、終わらせたくない…!
「ふふ…次はどうする?かなこちゃん…ボクはまだ、こんな楽しい勝負から降りるつもりはないよ」
「それは私も同じ…りゅうせいぐん!」
「バレットパンチ!」
はあ、はあ…互いに強く見つめ合って、ふう、と息を吐く。
「うん…やはりきみは、センスがあるようだ。このボクのポケモンたちにひけをとらない…さすがだね」
「そんな事……」
この時の私は、本当はもう…、全て終わってしまっていたなんて、知らなかったんだ…。後から思い返せば、ひどくすっきりした表情とは裏腹に、時折覗かせる寂しさが一層、彼のイケメンっぷりを際立たせていた事に…。