「うん…悪くないね!この間取り!」
着くなりダイゴさんは興奮している…それもそうかな。秘密基地には色んなタイプがあるんだけど、私が選んだのは、ちょっと洞穴っぽいところ。特に意識はしてなかったけどもしかしたら…、趣味が似てきちゃったのかも…!?
「これから物を置くの、だからまだ殺風景だけど」
そう言うとそのくらいの方がいいんじゃないかな、って。
「今日はここに泊まろう?かなこちゃん」
「うん……」
瞼が重い…でも、温もりが欲しい…。そんな想いにかられながら目を閉じたからなのかな、なかなか寝つけない。
「…」
そっとベッドサイドに腰かけて、ヒトモシ型のライトをつける。遠くではん…?という声が聞こえる。
「かなこちゃん…?」
その声はだんだんとこちらに近づいてくる。…わかってる、まだ夜は明けてないもの…。
「眠れない…?」
「うん…」
そう言ってダイゴさんはサラッと私の身体を抱き上げると、ベッドに横たわらせた。
「ダイゴさん……」
ライトに照らされるダイゴさん…すごく綺麗…。男の人のくせに肌はきめ細かいし、遠目からはもちろん…近くで見ても本当にカッコいい。優しく髪をなでてくれるところはやっぱり…、スマートなんだと思う。
「ふふ…どうしたの?」
本当は、変な人が入ってこないように、ダイゴさんには入口近くのベッドに寝てもらってたんだけど…まあ、いいよね。
「安心して?異変があったらボクが必ず、きみを守るから…」
愛されてる…それは間違いないんだと思う。だけど私は…、ちゃんと応えられているのかな…?そんな想いをごまかすかのようにぎゅっと、ダイゴさんのスラッとした身体に腕を回した。