「かなこ、お疲れ様。何て言うか…元気、出せよな」
「うん…ありがとね?ユウキくん」
ぽりぽりと頭を掻いて、どうしたらいいのかわからない様子のユウキくん。でも、それでも側にいてくれるのは嬉しいかも。
「…かなこさん!お疲れ様でした!」
「ミツルくん…!来てくれたのにこんな結果で、ごめんね?」
きっと忙しいのにわざわざ駆けつけてくれたんだよね、ミツルくん。お礼を言うと少し、話しませんか?そう言ってくれた。
「オレも行くよ、いいよな?かなこ」
「…え?う、うん…、もちろん!」
?何だろう…今日のユウキくん、いつもと様子が違うみたい…?よくわからないけど三人で、海の家で昼食を取る。
「かなこさんも、コンテストについて、もっともっと研究すれば、きっと勝てます!バトルも同じなんです!」
隣には熱く語っているミツルくん。初めて会った時は、本当にひ弱な感じだったのに…、今ではずいぶん逞しくなったよね。それを言えばユウキくんだって…、すっごく大人になったんだと思う。
「そうだね…バトルはバトル、コンテストはコンテスト、そう、考えてみようかな」
「ふーん。オレも今度、参加してみようかな」
ふと呟いたこの言葉。後に私たちがホンキで対決する事になるとはね…。ミツルくんと次はバトルハウスで会う約束をして別れると、ユウキくんがこんな風に言ってくる。
「…ふう。かなこに変なヤツが近づかないように、見張ってないとな」
「…え?どうしたの?急に」
まさか、ボディーガードでもしてくれるのかな?頼もしいな!なんて呑気な私は、ユウキくんとダイゴさんが秘密の約束をしていたなんて知らなかったんだ…。それからまた数日が過ぎて、やっと完成した秘密基地に、ダイゴさんを案内した。