「アオギリ、さ……」
久しぶりに見たな、何か。頭のバンダナを外しながらタバコをふかしてる姿は、いつもと違ってちょっと…、カッコいいかも…。
「よお、かなこ」
手を上げてこっちこいよ、と手招きしてくる。とりあえず横に腰かけさせてもらうと、元気か?って。
「はい、普通に元気です。アオギリさんも、変わらなそうですね」
そう言いながらぼんやり見つめていたら、やっぱりこんな展開になる。
「ほお、テメェ今、オレさまの事をカッコいいとか思っただろ」
「な…っ、そ、そんな事ないですよ…!?」
思わず動揺するとまァ、いいけどよって…よくわかんないなあ。しばらく黙って海を見ていたらいきなり、アオギリさんがスッと立ち上がった。
「そろそろ休憩は終わりだ。テメェがよけりゃ、またアイツらの特訓につき合ってやってくれや」
軽く頷いたら先行ってるぜ、そう言って歩いていっちゃう。続いて私も移動しようと思ったら……。ヤバい、ダイゴさんからもらったこの靴、可愛いのにヒールが高すぎて痛い…。
「つ……っ」
「あン?どうした、足挫いちまったのかよ」
なかなか来ない私を不思議に思ったらしい…アオギリさんが戻ってくる。慌てて歩き出そうとしたその瞬間。
「…っ!」
「…ったく、危ねえな」
ちょっと…!支えてくれたのはいいけどアオギリさん…どこ触ってるの…!しかも、
「…もうちっとデカけりゃ最高なのにな?」
……っ。しっかり触っといて失礼すぎる…!そしてケツの触り心地はよかったのにな、とか言って…、やっぱり覚えてるんじゃない…!