「かなこちゃん…もちろん前半はそういう意味だよ」
「……えっ!!」
冗談、そう笑うダイゴさんにはまるで敵わない。…もう!冗談なんだかホンキなんだか、今でもわからない。そんなダイゴさんに振り回されっぱなしなのに私は、腕にすがっちゃうんだ。
ふふ…やはり手放せないね、きみの事。あれから石探しをしつつも、かなこちゃんの事は大切。そこは上手くやっているよ、ボクなりに。さて…と。
「秘密基地ができたら、ボクの集めた石を置くスペースもくれたら嬉しいな。そうすれば、かなこちゃんの変身グッズとともに飾っておける」
かなこちゃんにはどんなアクセサリーが似合うだろう。考えているだけでわくわくする!そんなボクの考えがまるで理解できないという風に見つめてくるかなこちゃんの、冷たい視線も好きなんだ(何か…ボクのシュミが疑われそうな発言かもだね)。
「じゃあ…ボクは行くよ」
「うん…お仕事、頑張って」
いつものようにダイゴさんを見送ると、今日はラティアスと行きたいところがあるんだ、って勝手に約束してる。ボールの中にいても、もしかしたら聞こえてたのかな?最近始めた、ブリーダーっぽい仕事をするためにラティアスを出してあげると、嬉しそう。
「…ユウキくん!お待たせ!」
そう言うとかなこ!っていつもの笑顔で。少しだけ大人びたユウキくんだけど、中身はまるで変わってない。
「今日は、この人たちのポケモンを育てる事にしたよ」
もうすでに話をしてくれてたみたい…かなこです、そう挨拶するとチャンピオンになられましたよね?って笑顔が素敵。