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「……はあ」

何で私…、一人でこんなところにいるんだろう…。プロポーズされる数日前。夜中にガサゴソ音がすると思ったら、寝ている私に近づいて彼__ダイゴさんはこう囁いていなくなった。

「かなこちゃん…しばらく出かけてくるよ」

眠すぎて止める気にもなれなくて、気づいたら朝。イライラする気持ちを払拭するように外に出ると、すごくいい天気…!

「ラティアス、頼んだよ!」

よーし!あんな人、もう知らないんだから!いつ帰ってくるのかもわからないし、この間にフィールドワーク進めちゃおう!海にプカプカ浮いて、潜ってを繰り返してたら、見覚えのある人。

「イズミさん…?」

私の声に気づくと、こっちを振り返る。その姿が、すごく綺麗で…、思わず見とれちゃった。

「あら、アンタ。どうしたんだい?こんなところで」
「ポケモンを捕まえてて…。イズミさんこそ、どうしてここに?」

とりあえず浅瀬に上がると、二人して腰かける。イズミさんって、元々スタイルいいし、綺麗だけど…、ビキニ姿だと、より素敵というか……。

「アタシの水着姿がそんなに珍しいかい?まあ、普段はアクア団のスーツしか着てないからねえ」

でも、マイペースなイズミさんは、私の視線の意味に気づいてない。そこがまた魅力なんだと思うんだけど。

「こないだ、アクア団のみなさんの特訓に参加させてもらったんです!」
「そうみたいね、あんがと。おかげでアイツらも少しは育成に身が入ったみたいでさ」

ポケモンは道具じゃなくて、パートナー。そう思う人がどんどん増えていったら、私は嬉しい。


bkm
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