「かなこちゃん…緊張するな?ボクは」
「そうだね…」
そしてなぜかダイゴさんも泊まります、なんて言うからベッドがキツい…。こうすれば、広いよ?とか言いながら抱き寄せてくるから余計に、緊張する気がして。
「大丈夫…何もしないよ」
「…当たり前でしょ!」
しかもこんな事言ってくる。年上なのに色々と、性格というか…に難ありだよね…。けど好きなの、離れたくても離れられないの。何度考えてもわからない、でも…答えなんて、必要ないのかもしれない。
「…んっ!」
“好きだよ、かなこ”
降りてくるその言葉が本心だって事、それはいつもダイゴさんが行動で示してくれるから。私もずっとずっと同じ気持ちでいる…その意味を込めて、ぎゅっと彼の背中に手を回した。
「今日は…夕方にミナモシティで待ち合わせでいいかい?」
やっと約束を取りつける事ができた。ボクにしては…時間がかかった方かもしれないな。自分の時間を作ってボクは、今後について考えていた。
「かなこちゃんと…、どうするつもりだね?ダイゴ」
そしてタイミング良くおやじがこんな事を言ってきた。うん…自然に考えればわかる事だよね、何日もデボンに籠っているワケだから…。仕事はどうしたんだとか聞いてきたくせに、数日経ってやっとこの話…な気もした。
「いつ言おうか…考えているよ」
いざプロポーズするとなると、今までの関係とはまた変わるワケだから、簡単ではない。それに…いつまでもこのままにしておいたら、かなこちゃんに悪い虫が寄ってきかねないからね…。ただでさえ狙っているであろうヤツらがいるのに。そして気づけばおやじと話が盛り上がってしまい、ボクは休みをもらってカロスに飛んだ。