黒と白で、どっちかと言うと黒だ。
向こうで半兵衛さんと親しげ(かどうかは不明)に話している人物は黒田 官兵衛さん。
見た目通り近づきにくくて無口で若干怖い。とても会話しようとは思わない。
いつも遠くから眺めて観察していた。

例えば、官兵衛さんは半兵衛さんと一緒に居るとき結構穏やかな顔をしている。
普段は超冷たくて全てを凍らせるような目をしてるけど、半兵衛さんとの対応は違う。
この官兵衛さんを射止める半兵衛さんは凄いと思う。と
例えば、官兵衛さんは良く端っこに座ってリラックスをしている。
宴会とかそういう時に一人でいて杯を片手にのんびりとして、いつもとは違った顔を見ることが出来る。
この顔を写メりたいと何度思ったことか。

例えば、官兵衛さんは書物を読むときが一番カッコいい表情をしている。
いや、考え事をしている時と言うのが正しいのか見ていてドキドキする。
読み終わった後の溜息も中々エロスなのです。

と、官兵衛さんを見ながら観察結果をしている訳ですが。
会話する勇気は無いくせにストーカーじみたことをしている私は変か。
ん? 何やら半兵衛さんが官兵衛さんに耳打ちをしている。
うらやまー、なんて思いながらじーと見ている。
そうすると官兵衛さんの視線が私の方へ向い、て?

「あー、梨じゃん? 官兵衛殿に用があるなら、俺はお邪魔かなぁ?」

含みのある言い方と笑顔で官兵衛さんに軽くタックルした後、楽しそうに去って行った。
去り際に「頑張りなよ?」なる言葉を掛けられた。


うわー、実際真正面に立つと向こうは随分と背が高くて顔色悪そう。
官兵衛さんはその瞳にしっかりと私を捕らえていて何かドキドキした。
何か、話さないとと思っているうちに以外にも官兵衛さんから口を開いた。

「…卿は、何故私に付き纏う。」

「…は。」

「……、いつも私を見ているように感じる。」

「……。」

完全に固まった思考経路。恥ずかしさと気まずさで爆発しそう。

「い、い、い、いつから…っ」

「…随分と前からだ。やけに熱烈な視線を感じると薄々思っていた。」

官兵衛さんにも若干の焦り? 気まずさ? 戸惑い?が感じる。それ以上に私はヤバイ。
自分でもわかるように顔が真っ赤だ。
それは単なる恥ずかしさのせいか、恋を知らない私にはわからない。
けれど多分これは、

「卿は知らぬだろうが、全て半兵衛が卿の行動を知っていた。」

「う、そ…」

流石天才軍師様というべきなのだろうか、半端ないほどの洞察力。
そうなると私の行動は前から筒抜けだったわけだ。

「卿は…「だって仕方ないじゃないですか。」

恋だと思う。


「好き、ですから。」


「……!」

私から漏れた言葉に官兵衛さんは珍しく驚いた。私も驚いてる。
ついに言ってしまったのだ、今までの行動に対する結果を。
玉砕覚悟で言った言葉なのにどうしてなのだろうか

「卿は物好きだな。……次からは、」

「?」

「次からは影からこそこそせず、正面から私を見るといい…梨。」

「…っ!!」

反則技の笑顔でノックダウンされそうになる。
あーうー、そう言うのが大好きなんだよっ!!

影より至る恋心
(官兵衛殿、好きな子には笑顔だよ。えーがーお!)

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悟理様より相互記念頂いて参りました!
私が官兵衛殿クラスタと把握の上ピンポイントで萌える所を突いてこられるとは…!流石でございます…!(鼻血)
拝見した途端ゴロゴロ床を転げ回りたい衝動に駆られまして、それを堪えるのに労を要したのは久々でした(笑
幸せな記念品ありがとうございました!

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