誰がけものにするのでしょう
魔術の及ばぬ世界のどこかで
嘘の上にプリズムが跳ねる
借りたままの言葉をいつまでも返せない
納得がしたりないだけ
泣き言をいうのに52Hzを使ってもいいの
さみしさが紛れるならなんでもいいの
手触りは悪い・渇いていない
枯れきった祈りに似ているあなたは

本当に嘘か?
コインの絵柄が逃げ惑う
あなたに向くのが裏でもいいです
なんかさもっとバカみたいな
しぶといよ思ってるよりも
握った手が熱い
放っておいても正しいんだろう
だったら正しいものを信じなくてもいい
凍った川に花を流す
過去形

いつか花束を受け取って
鍵を持たない管理人
不可解の城
なにに祈っているのと訊ねられる
見えないものは映らない湖
まぶしくて見えないものはまぼろし
新しく笑わないで
顔がぼやける
許されない夜がないように
花を連れて歩く

溢れぬようにとくちびるで覆った
どんなにばかげた魔法だったか
もう愛してしまった
また愛してしまうでしょう
あのとき呪った海の色
灯りの輪郭
また光を砕いてしまうね
小指に絡まる憂鬱
花で遊んでいたつもり
愛してやまないという呪い

吐息がそっと睫毛に溜まる
それからどこへも行けてしまう
かけらも残さず灼いてくれ
まぼろしの方があたたかい
ちょうど目元が似てきたころ
もうきっとずっと眠らない
一秒先だって未来だと思い知る
ねえきみ重くなったと笑って泣いて
砂を抱いて眠るのだと思った
胸に触れて砂の浚われる音を聴く

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