プレゼントフォー・ユー


「銀ちゃん、誕生日おめでとー」

“じゃ、寝るね。”と俺への祝いの言葉の後につけた彼女は由紀。
万事屋結成当時から共にいるが恋人というわけでもなく。
所謂友達以上恋人未満の関係である。

俺はそのまま寝室に入ろうとする彼女を慌てて止めた。

「おい由紀!それだけかよ!銀さん寂しいなぁ!」

「……………」

俺の言葉に由紀はため息をついたあと、ポケットからクシャクシャになった小さな紙袋を取り出した。
そしてそれを俺に全力で投げた。

「ぅお!?」

「それ、あげる。後今度の休みにでも皆でファミレス行こ。奢ってあげるよ」

由紀は万事屋だけでは賄えない部分の稼ぎをするために、お妙と同じキャバクラで働いている。
最初働くと言ってきたときは男のプライドもあってか全力で止めたが、今は彼女自身がなんだかんだで楽しんでいるようなので良しとする。
………事実、その金で助かってる面もあるしな。

俺は寝室に消えていく彼女を見送ったあと、小さな紙袋を開いた。
そこには彼女らしい、とてもプレゼントとは言えないようなものが入っていた。



プレゼントフォー・ユー


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・・・・・・・・・・・・
短…ッ!?
おめでとう、銀ちゃん!!

(20121015)

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